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きみの名は?

俺はバスで、長髪の男に声をかけた。彼の名前はナラオカキミナリ。当時20歳

そして、バンクーバーでメタルの話ができる友人がいなかった俺は、彼を家に招き、メタルの話をしたわけだ。

話をきくと、彼は1年間のワーキングホリデービザ(現地でバイトしながら滞在できる)でバンクーバーに来ているらしく、学生ビザで来ていた俺と違って、すでに大人の世界に生きているなと感じた。

彼は横浜で有名なデスメタルバンドにも所属しており、そのバンドを世界展開するために英語を学びにきている。みたいなことを言っていた気がする。

俺にとって、それは非常に刺激的な話だった。田舎から出てきた俺は周辺にデスメタルをやっているやつなんか皆無で、彼の音源をカセットで聞かせてもらったら、そのクオリティに驚いた。これはプロのレベルじゃないか!?と思ったのだ。


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それから、我らは意気投合して、ちょくちょくキミナリ君は俺のアパートに遊びにくるようになった。俺は、田舎で2年くらいやっていたバンドを解散してバンクーバーで新たにバンドを組もうと思っていたが、どうしていいかわからず、しょうがないから4トラックMTRで、一人で実験音楽を作っていた。そして、キミナリ君にもその作曲風景を見せて、一緒に曲を作ろうという話になった。

つづく

ならおかファーム